年少さんクラスになってから、毎日水筒を持ってきてくださいということになったので、息子の愛用の保温ボトルのサイズにあわせて妻が作ったものだ。
手芸屋さんにて、息子が最近お気に入りの「仮面ライダーゴースト」の布を買ってきて、ミシンでジャカジャカ縫って作っていた。
妻はほかにも保育園の手提げ袋や巾着袋を全て手作りしており、どれも完成度が高い。
今回のもしっかり作ったように見えるが、妻としては疲れていたのでテキトーに作ったらしい。
どの辺がテキトーかというと、裏側から見ると仮面ライダーが逆さまになってしまっているところだそうだ。
丁寧に作るなら、きちんと仮面ライダーが表面と同じように中央に上向きに来るように布を切って位置を調節して縫い合わせるらしいが、面倒くさかったので1枚の布をぐるりと裏側まで回して縫い合わせただけで作ったそうだ。
子供はいちいちそんな細かいところ気にしないだろうと思っていたら、案の定息子はまったく気にせず「ママ!ありがとう!!ゴーストだ!!」と大喜びで毎日水筒を保育園に持って行っている。
保育園でも、仮面ライダーゴーストは人気のようで、息子が持って行っている水筒入れはクラスの男の子たちの羨望の的らしい。
先日息子を迎えに行った時も、息子の荷物を持った僕の手からぶら下がっている水筒入れを見て「いいな〜、ゴーストだ〜」と言いながら息子のクラスメートが近づいてきた。
近くにいた担任の先生も「すごいよね、息子くんのママが手作りしたんだってよ!」と説明してくれ、息子も少し誇らしげに見えた。
近寄ってきたクラスメートは、息子の水筒入れを手に取ると、くるっと裏返して反対側の上下逆さになっている仮面ライダーを見て、またくるっと裏返して正面の仮面ライダーを見て、仮面ライダーを眺めるたびに「いいな〜」と羨ましそうに呟いていた。
またくるっと裏返し、次もまたくるっと裏返し、その都度「いいな〜」
10回くらい繰り返し、同じ方向に裏返し続けるものだから紐が捻じれまくっていた。
最終的に捻じ切るつもりか。
近くにいた担任の先生が「〇〇くん、同じ方向に捻ってたら息子くんパパの手が締め付けられちゃうよ!!」と慌てて注意してくれた。
「締め付けられちゃうよ!」ってツッコミはちょっと面白いな…と思いつつ、仮面ライダーの人気っぷりを再確認した出来事だった。