先週末、息子と二人でディズニーシーへ行ってきた。
職場で企画されるツアーで、格安で行き返りのバス代とチケット代を提供してくれる。参加者は、行き返りのバスの時間だけを守れば後は自由だ。
本当は家族全員で参加したいんだが、いかんせん次男はまだ生後９か月。７月の酷暑の中、朝から晩までディズニーにいるのはとても辛い。
というわけで、今年も5歳の長男と二人で参加することにした。昨年はランド。今年はシー。どちらかというとランドのほうが子ども向けの設備が多く、シーはカップル向け、なんて話もよく聞くが、結果的にはとても楽しむことができた。
◆以下、当日の顛末。
シーの滞在時間は、朝8：00から夕方18：30まで。バス内で貰ったチケットを手に、オープン前のゲートに並ぶ。
８時の開門直後、みんながそうするように、僕たちもまずは『トイストーリーマニア』のファストパス取得へ向かう。民族大移動のように全く同じ方向を目指す大集団。密度が高く、熱気が凄くて汗が止まらないが、なんとか8：25にファストパスをゲット。
ファストパスの時間は15：45から。朝イチで向かったのにこの時間か…と驚きながら、来た道を戻ると、さらにとんでもない量のファストパス待ちの列が目に入り、これはちょっとでも並ぶのが遅れたら帰りの18：30までのファストパス取得どころか、発券終了になってるところだったのか…とトイストーリーマニアのファストパス取得の厳しさを痛感する。
アメリカンウォーターフロント内の『エレクトリックレールウェイ』に乗り、ポートディスカバリーへ向かう。
ディズニーシー内の移動はできる限りこういった列車や船を利用すると楽だ。端から端まで距離があるうえ、パーク内は水場が多く直線距離で近くても大きく迂回しないと向かえないところも多い。移動にはなるべく体力温存。まだまだ先は長い。
ポートディスカバリーには、５月にオープンしたばかりの『ニモ＆フレンズ シーライダー』がある。大人気のようでスタンバイの時間を見ると110分待ち。凄い。午前中終わっちゃうよ。
僕らが目指すのは、隣の『アクアトピア』。これは小さなホバークラフトのような形をしたものに乗り込み、水上を移動してはクルクル回るという子どもでも楽しみやすいアトラクション。到着時点では15分待ちだったため、いいタイミングで来たな～なんて思っていたら「現在は“びしょ濡れモード”のみで運行していま～す！」とのアナウンスが。びしょ濡れ…？どのくらい…？と思って今まさに乗っている人たちを眺めると、確かに岩陰から噴射する水がほぼダイレクトに搭乗者にかかり、みんなびしょびしょに濡れている。よく見ると雨ガッパを着て乗っている人も。
マジかよ…息子びしょびしょは嫌がるかな…と思い、念のため持ってきていた雨ガッパを息子に着せる。僕は無謀にもそのまま。
確かに楽しかったし、確かにびしょびしょになった。でも、とても暑い日だったので気化熱で体感がかなり涼しくなった。見た目気にしなければ全然アリだなと感じる。
息子が『ポップコーンを食べたい』と言うので、涼しくなった体で少し散歩がてらポップコーンのワゴンへ。購入後、『トランジットスチーマーライン』でゆっくり周遊に出る。
蒸気船のような船でパーク内の移動もしくは周遊をするアトラクション。この時乗ったのは周遊型で、トイストーリーのファストパス取得と暑さにやられ始めた体に、アクアトピアで浴びた水と周遊中の心地よい風で体力的に余裕のある状態に戻すことができた。
周遊中、息子が『フォートレス・エクスプロレーション』近くに停泊しているガリオン船を見て「あそこに行きたい！」と言ったので、降船後そこへ向かう。
停泊中のガリオン船には様々なギミックが施されており、中でも息子はひもを引くと発車音とともに煙の吹き出す大砲をいたく気に入っていた。暑い中、ひたすら大砲を放ちまくる息子。大ハマりでひとりで15分くらいずっと砲撃していた。
時刻は10：00を過ぎ、次のファストパスを取得できる時間に差し掛かった。計画ではここで『ニモ＆フレンズ シーライダー』のファストパスを取得したかったんだが、すでにファストパスでの入場時間が18：20以降となっており、帰りの時間を過ぎてしまうためやむなく断念。
目的を見失ったので、とりあえず10：30と早い時間だが昼食をとることにした。息子が「チャーハンが食べたい」と言うので、ミステリアスアイランドの『ヴォルケイニア・レストラン』へ。この時間のレストランはまだかなり空いている。
朝ごはんも早かったので、10：30と言えど普通に食べることができた。11：00過ぎにレストランを出ると長蛇の列になっていた。早めの食事は体力回復の面からもいい選択だった。
食後、日も高く上りとても暑かったので、マーメイドラグーン内へ。『マーメイドラグーンシアター』のファストパスを取得し、時間が来るまで『ワールプール』に乗る。要はコーヒーカップ。息子がいたく気に入り、ゲラゲラ笑いながら乗っていた。今思えば食後だったのに結構無茶したな。
ワールプール後、ファストパスの時間が来たため『マーメイドラグーンシアター』へ。運よく正面の席に座れ、涼しい室内で座って鑑賞のためとても快適な時間だった。合間にこういったシアター系を挟むのはいい作戦と言えるだろう。
シアターの後、今度はアラビアンコースト方面へ。『ジャスミンのフライングカーペット』と『シンドバット・ストーリーブック・ヴォヤッジ』が空いていたので、ちゃちゃっと両方乗って楽しむ。
この時点で14：00くらい。とにかく暑い。あとはロストリバーデルタ方面に行っていないが、あの辺のアトラクションは息子が好きそうなやつがないので、アイスを食べて休憩した後『トランジットスチーマーライン』でメディテレーニアンハーバーまで戻った。
あとはファストパスのある『トイストーリーマニア』に乗れれば、とりあえずアトラクションは満足かな、というくらい乗った。ので、この後どうしようかと息子に聞くと、「あの、お船の大砲をやりたい！」と言い出したので、また『フォートレス・エクスプロレーション』のガリオン船へ行き、息子はひとりでひたすら大砲を撃ちまくっていた。
本日2回目、既に30発以上大砲をぶっ放しているが、何が楽しいのかわからない。1回や2回なら大砲を放つのも面白かったが、正直30回もやってられない。おそらく息子の脳内での補完ストーリーが凄いんだろう。
そうこうしているうちに15：30になり、そろそろ『トイストーリーマニア』方面へ。ちょっと時間があったので、『S．S．コロンビア号』の甲板へ行ってみた。
コロンビア号内のレストランはとても混んでいるが、甲板は人も少なく日差しを避けられるベンチもあり、休憩スポットとして穴場であることを発見した。高い場所なので景色もいい。
いよいよ待ちに待った『トイストーリーマニア』へ。ファストパスアトラクションて、ファストパスで入場しても結局乗れるまで10分以上待つことが結構あるが、トイストーリーマニアはファストパスエントランスから入るとすぐ目の前が搭乗スポットで、むしろ建物内の雰囲気を楽しむ間もなく始まってしまった。
アトラクションの内容はもちろんとても面白くて、息子も大満足。アトラクション開設からずっと大人気というのも頷ける。
時刻は16：30。あとはお土産でも買ってまったりするか、ということでとりあえずお土産店を物色。ある程度購入後、息子に「最後にお店でアイスでも食べて休憩しようか」と言うと、「お土産のお買い物が終わったなら、あの、お船の大砲のやつやりたい！」となり、まさかの3度目のガリオン船へ。
またまたひたすら息子は大砲をぶっ放しまくり、その後ろでボヤーとたたずむ僕。もうトータル50発は砲撃している。
なぜ、全く飽きないんだ…？素晴らしい演出と美しいストーリーに引き込まれるディズニーのアトラクションよりも、脳内で迫り来る敵に対し大砲で迎撃し続ける孤独な戦場こそが、息子にとって最高のアトラクションだというのだろうか。
大砲をぶっ放しているうちに18：00を過ぎ、僕らは帰りのバスへと乗り込んだ。帰りのバス車内で放映される『ファインディング・ドリー』を、最後まで寝ずに見続けた息子。凄い体力。
いや、それどころか、途中で「足が痛い」とか「疲れた」とか「暑くてもうやだ」とかいった弱音を一切吐かず、最後まで自分の足で歩き続けた息子。自分が5歳だった頃にはあり得なかっただろう。
帰りのバス車内、一番楽しかったのは何？と聞くと「うーんと、トイストーリーマニア」と答えたが、「でも、あの大砲は…？」と僕が聞くと素直に「大砲をバンバン撃ったのが一番楽しかった！またやりたい！」と答えた息子。
楽しみ方は人それぞれ。それよりも、最後までグズらずに、パパとディズニーシーを満喫してくれた息子。僕にとっても本当にいい思い出となった。
