Under the roof

三児の父が育児、家事、読書のこととか書きます

テニス、始めました

先日、友人が突然「テニスサークルを立ち上げる」と宣言した。しばらく前にネットで話題になった、某有名大学の鬼畜テニサーとは違う。
突然純粋にテニスをしたいと思い立ち、テニスサークルを立ち上げるとのことだった。
中学時代、ソフトテニス部だった僕は、久々に体を動かしたいという気持ちもあったため、二つ返事でサークルへの参加を承諾した。参加者は発起人の友人と、僕と、あともう一人。奇数じゃ困ったことにならないかな…なんて考えもよぎったが、ほかに参加しそうな人も思いつかなかったので特に何も言わなかった。みんな友人が少ない。

とりあえずテニスを始めるために、Amazonで安くて手頃な1,500円のラケットと500円のボール4個入りを購入した。

カイザー(kaiser) 硬式 テニス ラケット (一体成型)   KW-928

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BRIDGESTONE(ブリヂストン) NX1 (4個入り) BBANX1

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合わせて2,000円だ。テニスシューズは持っていなかったので、ランニング用のシューズを履きランニングウエアを着て、近所の市営テニスコートにて開催された1回目のテニスサークルに参加してきた。

15年以上前のソフトテニスの経験だけでまともに硬式テニスができるか不安だったが、いざ始めてみると意外と打てる&走れるで、大盛り上がりのうちに1回目のテニスが終わった。やっすいラケットでも馬鹿に出来ない。3人という人数も何も問題ない。
たった2,000円で2時間以上、いい大人たちがはしゃぎ回って楽しんだ。市営コートは無料で貸してくれるので、次回からはお金もかからない。おいおい最高かよ。課金2,000円でこの充実感。社会人のおっさん3人集まって、こんなに楽しめることってそうそうないぞ。でもこんなに楽しかったらウエアとかシューズとかラケットに重課金しちゃいそうだよどうしよう。まあそれくらい楽しかったわけで。

汗をかいた後のスポーツドリンクは、週末の夜のビールにしか魅力を感じなくなってしまったダメ大人に、本当に体に染み渡る飲み物とは何かを思い出させてくれた。嗚呼ノスタルジー。そう、いつの間にか忘れていた、そしてそんな機会を失ってしまっていたが、体には刻み込まれていた遠い遠い記憶が、ただのスポーツドリンクで蘇ったのだ。

僕たちはスポーツの素晴らしさを思い出した。30過ぎて思い出したのだ。今までスマホをいじってゴロゴロしながら休日の暇な時間をつぶしていた自分を思い出し、自らを罵りたくなった。
次の日が仕事だという憂鬱も、家で大量の家事が待っているという悲哀も、不意に過去の失敗を思い出して「ああああ!」となる滑稽な瞬間も、スポーツはすべて無にしてくれ、そしてそれらの現実と向き合う力をくれた。スッキリした顔で「月曜日なんて怖くない!」と宣言できる力をくれたのだ。

テニスは僕のことを既婚子持ちのサラリーマンという現実から跳躍させ、純粋な個にしてくれた。向き合うのは僕自身のみ。もっと球をうまく打ち返すことだけに集中。一種の瞑想に近い、解脱したような感覚。アドレナリンが出まくっているんだろうと想像がつく。ゼイゼイ息が上がっているのに、気分がとてもいい。

僕よりは若いがアラサーの、発起人となった友人の目標は、世界ランク100位以内らしい。彼はテニス未経験。僕と同じ1,500円のラケットを振り回し、弾けんばかりの笑顔を見せていた。うんうん。いいぞ。100位以内になっちゃいなよ。彼は、僕たちの中で一番下手だ。

次回は2週間後。待ち遠しくて仕方ない。