Under the roof

三児の父が育児、家事、読書のこととか書きます

鬼から電話なんかよりもっと怖いものに怯えた息子の話

エイプリルフールだが、面白いウソや上手いウソをつくのは苦手なので、3歳の息子の心に刻まれた「ウソの存在」について。

 
子供が言うことを聞かず、わがままを言ったり駄々をこねたりした時に、「そんな怖いことを言っていると鬼が来るよ…」などと、「ウソの恐怖」を与えて子供たちに言うことを聞かせようとしたことある人、多いと思う。
 
例えば、スマホアプリの「鬼から電話」

鬼から電話

鬼から電話

  • MediaActive Inc.
  • 教育
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これを使うと、言うことを聞かない子供に対し、さも怖い鬼から電話がかかってきたかのような画面が表示される。電話に出ると、音声で鬼が「悪い子がいるなら、これから行きますから!!」と、かなり怖い声で本当に電話がかかってきているように思わせる。
 
これ、めちゃくちゃ効果あるようで、実際ショッピングモールとかで駄々こねてる子供に「鬼から電話かかってくるよ!」と言っている親をかなり見かける。
画像も音声も迫力があるので、正直、大人が見ても怖いと思わせるレベル。子供には効きすぎるんじゃないかなとも思う。
 
有名なアプリだけあって、賛否両論がかなりあるようで、「とても便利で子供が言うことを聞くようになった」という意見(主にアプリのレビューを見ればわかる)もあれば、「こんな方法で子供を脅すのはよくない」「トラウマを植え付けるべきではない」「こういうふうに脅されて育つとロクな子にならない」などといった否定的な意見もよく目にする。
 
うちでも妻が何度か使用したことがあるが、やはりあまりにも怯えるので最近は使用しなくなった。
 
これに頼らなくても、きちんと親が怒っているという態度で示せばある程度は話を聞いてくれるようになったこともあるし、このアプリが怖すぎると思うのもある。
 
が、それ以上に息子の心には、リアルな恐怖が植えつけられてもいるからだ。
 
昨年末、仙台に旅行に行った際、仙台駅にて東北6県の名産展のようなイベントが開催されていた。
 
そのイベントの、秋田名物ブースの近くに「なまはげ」が2人?おり、イベントの盛り上げ役として売り場の近くで「悪い子はいねがぁ~」と包丁を振りかざし、太鼓を打ち鳴らして大騒ぎしていた。
 
騒がしい駅の中で、さらに大きな声を張り上げひときわ存在感を示す2人の鬼。
 
記念写真を撮ってもらう人なんかもいたが、家族連れは小さな子供が泣いて逃げ回っていた。
 
うちの子も、その例にもれず「いやぁ!パパ怖い!!」と僕の手を引いてとにかく遠くに逃げようとしていた。顔からは血の気が引き、完全に怯えた目をしている。
 
息子にとっては、ガチの「鬼」が存在しているのを目撃したため、強烈なインパクトとして刻まれたようだった。
 
それ以降、「そんなことしてると、鬼が…」と言いかけただけで、すぐさま「いやだぁ!怖い!」とわがままや駄々をこねるのをやめるようになってくれた。
 
ただ、これもただの脅しになりかねないので、今はほとんど「鬼が来る」フレーズは使っていないが、一時期は普通にしているときも「いい子にしてるから鬼来ないよね!?」と、息子から確認をされるくらいだった。それくらい頭の中に鬼のインパクトが残っていたようだ。
 
「鬼から電話」なんかより、秋田の「リアルなまはげ」の存在感は、子供にとっては余りにも強烈なんだなと感じた出来事だった。