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Under the roof

三児の父が育児、家事、読書のこととか書きます

【お題】なんとなく本棚から手に取る、短編集3冊

読書 今週のお題

今週のお題「わたしの本棚」

 

うちは今、本棚が汚い。

 

絵本用の本棚を、リビングの一角に設えてあるのだが、中は正直ぐちゃぐちゃ。


絵本て、サイズがまちまちだったり、飛び出す絵本や音の出る絵本など、ギミックに凝っているせいで妙に分厚くなって本棚に収まりが悪くなっているものがあったりする。

片付けもできるだけ子供たちに自主的に片付けさせているので、絵本の順番や背表紙の並びの美しさなんかを気にせずに本棚に入れていくため、雑然とした感じになってしまう。仕方ないことだけど。

 

大人用の本棚もあることはあるんだが、こちらも今の家に引っ越してくる前に購入した安い本棚を使っているため、あんまり好きな感じの仕上がりではない。

 

なので、本好きを自称しているのにもかかわらず、取り立てて本棚に関するこだわりのエピソードとかが浮かばない。

 

ただ、本棚自慢のほかに、本棚にある「なんとなく手に取ってしまう本」の紹介でもいいということだったので、そんないつも手に取ってしまう本を紹介しようと思う。

 

◆ナイン・ストーリーズ

 

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫)

 

 

ベタだが、サリンジャーの超有名短編集。

サリンジャーは台詞回しが心地いい。なんとなく手にとって、パラパラめくって読む小説にこれ以上適したものはあるだろうかっていうくらい、本棚から取り敢えずとる率の高い一冊。
一家に一冊、『ナイン・ストーリーズ』でもいいと思う。
バナナボートにうってつけの日と同じくらい、『とりあえずナイン・ストーリーズを手にとってに読むのにうってつけの日』はこの先たくさん来ることだろう。

 

◆ゲイルズバーグの春を愛す

 

ゲイルズバーグの春を愛す (ハヤカワ文庫 FT 26)

ゲイルズバーグの春を愛す (ハヤカワ文庫 FT 26)

 

 

ハヤカワ文庫の短編集。ハヤカワというとSFが有名だが、これはファンタジー要素が強い。ファンタジーと言っても、剣と魔法とかではなく、幻想的な物語という意味で。

まず、タイトルが美しい。
『ゲイルズバーグの春を愛す』
繰り返し口に出して言いたくなる響きのよさ。
内容も美しい。無声映画の映像が頭に浮かんでくるようなイメージの短編ばかり。

最後に収録されている『愛の手紙』の評判がいいみたいだが、僕は『大胆不敵な気球乗り』をオススメしたい。サン=テグジュペリみたいな冒険心と、フィッツジェラルドのような切ない読後感を味わえる。

 

◆神を見た犬

 

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

神を見た犬 (光文社古典新訳文庫)

 

 

『タタール人の砂漠』で有名な、ブッツァーティの短編集。

これも幻想的な物語ばかりで、昔話みたいな寓話に近い。
特に、表題作『神を見た犬』の後半からラストにかけての展開は、『神』という見えざるものに対して、人間の欲望や怠惰といった傲慢さが変貌していく様を面白く読ませてくれる。
子供に読ませるのもオススメの一冊。

 

◆◆◆◆

 

短編集は、なんとなく読み始めて、なんとなく繰り返し読むのに適していると思う。好きな物語を、いつでも気が向いたときに通して読める喜びは、短編集ならではのものだ。