Under the roof

三児の父が育児、家事、読書のこととか書きます

自転車に乗れるようになった、小さな午後

7歳の長女と、5歳の次男が自転車に乗れるようになった。

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手前が長女。奥に小さく見えるのが次男。

個人的には、7歳なら乗れるのが普通、むしろ5歳くらいまでにはみんなどこかしらのタイミングでマイ自転車をプレゼントされて乗れるようになっているもの、みたいな感覚だったので、長女が7歳まで自転車乗れずにいたのは完全に自分たち親が機会を与えてあげられなかったからだと思っている。悪いことをした。

自転車はもともと家にあったし、9歳の長男は5歳までには乗れるようになっていたので、長女と次男に関しては完全に機会を与えられなかったせいだ。土日に子どもたちの習い事を詰め、休日でもたまに入る仕事、悪天候、気候その他諸々の事情を理由に、下の子の自転車の練習へ付き合う労力を割かずに来てしまった。

自転車は練習するにも広いスペースが必要だ。家の庭では手狭すぎて、どれだけ距離を稼いでもせいぜい15メートルくらいしか走行できない。だからどこか広くて自転車利用可能な場所で練習させなきゃな…というのも、自転車練習に取り掛かるための閾値を上げていた。

今日も、午前中は長男の習い事送迎で費やし、午後どうしようか…と逡巡していたが、せっかく少し暖かくなったので、庭でもいいからちょっと練習してみようかと長女と次男に声をかけ、手狭な庭で最長のスパンを稼ぐために自家用車を移動して、ここでやってみよう!と子どもたちを自転車に跨らせてみた。

すると、あれだけ補助輪を外すことに躊躇いを見せていた次男は、「パパ、見て、乗れた〜」と言いながら一発で乗れてしまった。それに触発されたのか、1回目に少し足をぶつけてテンション下がっていた長女も、数回庭先の直線を漕いだだけで「あ!乗れる!」とスイスイ自転車を漕ぎ始めた。

ええ…足腰いわすレベルで練習に付き合う覚悟をしてたのに、ほぼ何もしなくて乗れるようになってしまった。

おそらく、2人とも小さい頃から「ストライダー」というペダルのない足で地面を蹴って進む自転車に乗っていたため、2輪のバランスを取ることに慣れていたからきっかけさえあればいつでも自転車に乗れるポテンシャルを持っていたらしい。強制的に念を発動されてもすぐに纏を身につけ、四大行の基礎を習得したゴンとキルアのようだった。HUNTER×HUNTER世代、いや、冨樫義博世代なもので。

もう、こうなったら親も子も収まっていないので、すぐさま車通りがなくて直線の長い道へ連れて行き、ひとしきり自転車を楽しんだ。2人とも相当楽しかったらしく、家に帰る道中、帰ってすぐ、晩御飯中、寝る前までずっと「自転車楽しかった〜!」「乗れるようになった嬉しい〜」を連呼していた。

世界の広がりを感じるような、貴重な時間だったんだろう。次に自転車に乗るときはおそらく今日と同じレベルの嬉しさは感じられないと思う。それは子どもたちも自分も。だからこそ、なんでもない休日のちょっとした午後の出来事だったけど、書き留めておこうと思った。