僕をSF沼に落とした5作
『古典は除く』『手に取りやすいように文庫化されているもの』
この2つの縛りだけでとてもありがたい。
『戦闘妖精・雪風』と『火星の人』は既読で、当たり前だがどちらもめちゃくちゃ面白かった。雪風のほうは続編の『グッドラック』と『アンブロークンアロー』も当然面白い。続編になるほどSF色も増していくので、雪風を入門として続編へと読み進めていくといつの間にかSF沼にどっぷり浸かることができる。
【書評】『その家事、いらない。』共働き、子ども3人の我が家は、もちろん家事を削ってきました
「その通り!」と感じることばかりだった。
我が家は夫婦共働きで、子ども3人の5人家族。先日6歳になったばかりの長男(来年ようやく小学生)、3歳の長女と1歳の次男。全員未就学児で、長男はまだある程度「自分のことを自分で」できるようになってきたが、下2人はパパママがいないとほぼ何もできない。食事だってかなりの手助けが必要だ。
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【書評】ノンフィクションの法医学ミステリー『死体は嘘をつかない』
暗い感じの表紙だが、中身はとても面白いノンフィクションだった。
よくドラマやドキュメンタリーで出てくる「法医学者」と呼ばれる職業。資格としては「医者」で、死体の解剖や化学的な分析などを通じて死因を解明し、それが司法の場において動かぬ証拠に結びつく。
続きを読む【書評】霊長類研究と超エンタメSF『Ank: a mirroring ape』
2026年、京都。テロや略奪行為ではなく、「人がそれぞれお互いに殺し合う」という謎の暴動が起こる。「Kyoto Riot」と名付けられたその暴動は、SNSを通じて全世界に拡散され、突如お互いに殺し合うその衝撃的な姿に「ウイルス感染によるパンデミックだ!」とか、「ついに人類はゾンビの脅威に晒された!」といった様々なパニックを引き起こした。
しかし、実際は、ウイルスでもゾンビでもなく、たった1匹のチンパンジーが原因だった…
続きを読む【書評】関野吉晴ファン必見『カレーライスを一から作る』
カレーライスを一から作る: 関野吉晴ゼミ (ポプラ社ノンフィクション―生きかた)
- 作者: 前田亜紀
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2017/11/02
- メディア: 単行本
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タイトル通り、武蔵野美術大学教授の関野吉晴氏が、自らのゼミで学生たちと一緒に、1年間かけて「カレーライスを一から作る」軌跡がまとめられた本だ。
まとめサイトっぽく言えば、「TOKIOがカレーを作ったら」かな。米も、野菜も、肉も、カレールーではなくスパイスも、そして、食器も自分たちで作る。TOKIOなら簡単にやってのけそうではある。
続きを読む【書評】大真面目な、命を守るための研究『兵士を救え!マル珍軍事研究』
タイトルに「珍」ってあるけど、中身はいたって真面目。「珍」は面白いとかくだらないって意味ではなくて、「めずらしい」に読み替えていいかも。
例えば、本書のイントロダクションで紹介される、「チキン砲」
続きを読む【書評】選挙に、政治に、我々はもっと興味を持つべきだ『黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い』
今のところ、今年読んだ中で最高の本。
一見すると本書は、マック赤坂に代表される『選挙に出てくる主要でない候補者』について、面白おかしく書かれた読み物なのかな…なんて軽い気持ちで手に取ったら、とんでもなかった。
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