Under the roof

三児の父が育児、家事、読書のこととか書きます

【漫画】『バーナード嬢曰く。』3巻

 

バーナード嬢曰く。: 3 (REXコミックス)

バーナード嬢曰く。: 3 (REXコミックス)

 

 

「読書って、面倒くさいけど面白い」という本質を楽しませてくれる漫画。

 

読書家になりたいけど本を読まない主人公・町田さわ子(自称:バーナード嬢、通称:ド嬢)が読書家の友人たちに囲まれて「ちゃんと読めよ!」と突っ込まれたり、おススメされた本を読んで「これで自分も読書家だ」と悦に入ったりする。

 

既に3巻になるが、登場人物はずっと同じ4人。毎回本の内容に関する登場人物たちの感想や読書あるあるネタなどを中心にストーリーが進む。物語の基盤は出来上がってしまっているのだが、これがずっと飽きずに読んでいられる。

 

本書で扱われているのは、古典やSFなどの小説が多い。小説を読むことの醍醐味って、自分とは違うほかの人生を追体験できる点だと思うんだが、この漫画は「友人と本について語り合う」という楽しいシチュエーションにおいて、登場人物の誰かに感情移入して楽しめることが、本書を面白く読み続けられるポイントなのかなと感じた。

 

読書あるあるを読書好きの友人と語るのはとても楽しい時間だし、自分が読み進められなかったりハードルが高いなと感じるような本に対して既読の人が「面白いから是非読むべきだ」と薦めるのは、読む側薦める側両方の経験があるだけに「語りたい」立場と「プレゼンされたい」立場の気持ちがとてもよくわかる。

 

古典やベストセラーなどの名著ばかりピックアップされるので、「あーこれ読んだな」以外にも「これ気になってたんだけどかなり面白そうに紹介されてるから読んでみよう」って気にさせるものばかりで、あんまり読書経験のない人でも「本書で面白そうに紹介されてたから」という理由で手に取ってみるのもいいかもしれない。町田さわ子のように。

 

アニメ化されて絶賛放送中らしい。僕は原作を読んだが、アニメを見ていない。