Under the roof

三児の父が育児、家事、読書のこととか書きます

【書評】ドM科学者の異常な愛情『蜂と蟻に刺されてみた』

 

蜂と蟻に刺されてみた―「痛さ」からわかった毒針昆虫のヒミツ

蜂と蟻に刺されてみた―「痛さ」からわかった毒針昆虫のヒミツ

 

 

個人的に、『生物学者の異常な愛情シリーズ』と呼んでる本たちがある。
 
『バッタを倒しにアフリカへ』や『動物になって生きてみた』がその代表。
研究対象に対する驚異的な執念や、溢れすぎてしまった愛情により生まれる「大群で飛んでくるサバクトビバッタに身をさらして食べられたい」や「アナグマになって森の中で穴を掘ってミミズを食べて生活してみた」といった、ぶっ飛んだ性癖じみた行動や妄想。いろんな意味で振り切っていてやばい。常人ではついていけない世界。だが、ついていけない世界だからこそ、そのドアの先の景色が見れて面白くて、読んでよかったと思える本たち。
 
で、本書もそういった『生物学者の異常な愛情シリーズ』に加えるべき一冊。
続きを読む

ドライブキットと長男と私

 

Nintendo Labo (ニンテンドー ラボ) Toy-Con 03: Drive Kit - Switch

Nintendo Labo (ニンテンドー ラボ) Toy-Con 03: Drive Kit - Switch

 

 

コレ、買おうかどうしようか迷っている。


面白そうではある。

ただ、ソフトは子ども向け感がありありと見て取れるので、大人がプレイする分には正直すぐ飽きるんじゃないかなという懸念もある。

続きを読む

Salt and Sanctuaryのニンテンドースイッチ版にハマっていたら水を差されたりした

ニンテンドースイッチで『Salt and Sanctuary』というダウンロード専用ゲームを買った。

 

ec.nintendo.com

「2D版ダークソウル」といわれているゲーム…というか、プレイしている限り完全に2D版ダークソウル以外に言いようがない。

まあ、実は僕はダークソウル未プレイでデモンズソウルしかプレイ経験がないんだが、「死んで覚える高難易度のゲーム」というスタイルのほかに、

 

・死んだところorプレイヤーを殺した敵に「ソルト」という経験値が残る。

・死亡地点まで戻って、そこにいる敵を倒せばソルトは回収できる。

・ただし、回収前に再度死ぬとそのソルトは永遠に失われる。

 

いやもうまるっきりデモンズじゃん。「ソウル」が「ソルト」になっただけじゃん。

続きを読む

【書評】絵よりもCGよりも想像力を掻き立ててくれる『世界を変えた100の化石』

 

世界を変えた100の化石 (大英自然史博物館シリーズ 1)

世界を変えた100の化石 (大英自然史博物館シリーズ 1)

  • 作者: ポール・D・テイラー,アーロン・オデア,真鍋真,的場知之
  • 出版社/メーカー: エクスナレッジ
  • 発売日: 2018/07/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

いい。凄くいい。

 

本書は大英自然史博物館で人気を博した展覧会を書籍で再現したものだ。

続きを読む

【書評】わたしの考えは、わたしのコミュニティにあります『知ってるつもり――無知の科学』

 

知ってるつもり――無知の科学

知ってるつもり――無知の科学

  • 作者: スティーブンスローマン,フィリップファーンバック,橘玲,土方奈美
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2018/04/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (3件) を見る
 

 

何でも知ってると勘違いして思い上がるな、という「戒めのための本」かなと思ったら、全然違った。


むしろ、なぜ人は良く分かっていないことについてそんなに気にせずに生活できるのか、ということを詳しく掘り下げた本だ。

続きを読む

2018年上半期に読んだ本のベスト

もう2018年半分終わるのか…


ついこの間息子にクリスマスプレゼント渡したばかりの気がするし、4月に子どもたち3人とも保育園で進級したから既に新しいクラスになって3か月たつのに、いまだに前のクラスに連れて行きそうになるしで、いまだに体が2018年に慣れてない。


ただ、個人的に半年に一度のルーティーンとして上半期下半期それぞれで読んだ本のおススメをまとめることにしているので、今回も少ないながらフィクション、ノンフィクションそれぞれを3冊ずつ、印象に残った本たちを紹介したい。


まずはフィクション

続きを読む

【書評】渇きさえ感じるミステリー『サハラの薔薇』

 

サハラの薔薇

サハラの薔薇

 

 

主人公である日本人考古学者の峰が、エジプトで発掘調査をしているところから物語は始まる。


今まで大した発掘の成果を発見できていなかった峰が、王家の墓から石棺を発掘する。そこに入っていたのは、なぜか死後数か月のミイラ化した死体だった。

続きを読む